不登校でも出席扱いになる?ネット出席制度活用の7つの要件と申請手順をわかりやすく解説
不登校の子どもを持つ保護者にとって、「出席日数」は大きな不安要素の一つです。
「このまま欠席が続いたら、高校受験に影響するのでは…」「内申点はどうなるの?」——こうした悩みを抱えている方は少なくありません。
しかし、実は文部科学省の通知により、自宅でのオンライン学習(ICT活用)でも「出席扱い」として認められる制度(=ネット出席制度)が存在します。
この記事では、出席扱い制度の概要から、ネット出席制度の認定に必要な7つの要件、具体的な申請手順、学校との相談のポイントまで、保護者の方が知っておくべき情報をわかりやすく解説します。
不登校の出席扱い制度とは?
「ネット出席扱い制度」とは、不登校の児童生徒が学校外の施設や自宅でICT等を活用して学習した場合、一定の要件を満たせば、校長の判断で指導要録上「出席扱い」にできるという制度です。
この制度は、文部科学省の以下の通知に基づいています。
- 「不登校児童生徒が自宅においてICT等を活用した学習活動を行った場合の指導要録上の出欠の取扱いについて」(平成17年通知、令和元年改訂)
- 「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」(令和元年10月25日)
- 「誰一人取り残されない学びの保証に向けた不登校対策(COCOLOプラン)」(令和5年3月31日)
つまり、文部科学省が公式に認めた制度であり、保護者が適切に手続きを行えば、自宅での学習でも出席日数として認められる可能性があるのです。
ネット出席制度の対象は小学生・中学生
出席扱い制度を利用できるのは、小学生と中学生(義務教育段階)です。
高校生にも類似の制度はありますが、条件がより厳しくなります。本記事では、主に小中学生を対象に解説していきます。
どれくらいの子どもが出席扱いを受けている?
令和5年度の文部科学省の調査によると、不登校の小中学生は約34.6万人にのぼり、過去最多を更新しました。
令和6年度の調査では、ICTを活用した自宅学習で出席扱いとなった児童生徒は約1.3万人に達しています。学校外の施設(フリースクール・教育支援センター等)での相談・指導による出席扱いは約4.3万人となっています。
まだ利用者は全体の一部ですが、年々増加傾向にあり、ネット出席制度の認知度が高まるにつれて利用者はさらに増えることが予想されます。
【2026年最新】不登校の現状とICT活用の動向
不登校の児童生徒数は過去最多を更新し続けています。文部科学省の最新調査によると、小中学校の不登校児童生徒数は令和6年度(2024年度)で約35.4万人(353,970人)に達し、12年連続で過去最多を更新しています。
| 年度 | 不登校児童生徒数 | 前年比 |
|---|---|---|
| 令和3年度 | 約24.5万人 | +24.9% |
| 令和4年度 | 約29.9万人 | +22.1% |
| 令和5年度 | 約34.6万人 | +15.9% |
| 令和6年度 | 約35.4万人(353,970人) | +2.2% |
こうした状況を受け、文部科学省はICTを活用した学習支援の整備を加速させています。出席扱い制度の認知度も年々高まっており、自宅でのオンライン学習を通じて出席日数を確保するご家庭が増えています。
出席扱いに必要な「7つの要件」
自宅でのICT学習を出席扱いにするためには、文部科学省が定める7つの要件をすべて満たす必要があります。
出席扱いに必要な7つの要件
- 要件① 保護者と学校の連携・協力関係
- 要件② ICT等を活用した学習活動
- 要件③ 対面指導の定期的・継続的な実施
- 要件④ 計画的な学習プログラム
- 要件⑤ 校長が状況を把握していること
- 要件⑥ 学校外施設で指導を受けられない場合
- 要件⑦ 学習成果が教育課程に適切
※ すべての要件を満たす必要があります。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
要件①:保護者と学校の間に十分な連携・協力関係があること
学校と保護者が密にコミュニケーションを取り、子どもの学習状況を共有できる体制が整っていることが必要です。具体的には、定期的な電話・メールでの連絡や、担任との面談などが求められます。
要件②:ICT等を活用した学習活動であること
パソコンやタブレットなどのICT機器を使った学習であることが条件です。オンライン家庭教師、タブレット教材、オンライン学習サービスなどが該当します。
要件③:対面指導が定期的・継続的に行われること
自宅学習だけでなく、月1〜2回程度の対面指導(担任やスクールカウンセラーとの面談、家庭訪問など)が行われることが必要です。オンラインでのビデオ通話が対面指導として認められるケースも増えています。
要件④:計画的な学習プログラムであること
「何を・いつ・どのように学ぶか」が計画的に組まれている必要があります。オンライン家庭教師であれば、講師が個別カリキュラムを作成するため、この要件を満たしやすいです。
要件⑤:校長が対面指導や学習活動の状況を把握していること
学習の進捗や対面指導の内容を定期的に学校へ報告し、校長が状況を把握できる体制を整える必要があります。学習記録や指導報告書の提出が一般的です。
要件⑥:学校外の施設で相談・指導を受けられない場合であること
フリースクールや教育支援センターなどへの通所が難しい場合に、自宅でのICT学習が出席扱いの対象となります。外出そのものが困難なお子さまが対象になりやすい要件です。
要件⑦:学習の成果が教育課程に照らして適切であること
学習内容が学校の教育課程に沿っていることが求められます。教科書準拠の教材を使用したり、学校の進度に合わせた学習計画を立てることが重要です。
7つの要件を一人で満たすのは大変です。まなぶてらすでは、ネット出席制度の出席扱いに対応したオンラインレッスンと学習報告書の作成サポートを行っています。まずはお気軽にご相談ください。
出席扱いの申請手順【5ステップ】
7つの要件を理解したところで、実際の申請の流れを見ていきましょう。
お子さまに合った学習方法(オンライン家庭教師・タブレット教材・通信教育)を選びます。出席扱いの申請時に「どのような教材で、どのように学習するか」を学校に説明する必要があるため、先に教材やサービスを決めておくとスムーズです。
出席扱い制度を利用したい旨を担任に伝え、使用教材と学習計画を説明します。担任の先生が制度を知らないケースもあるため、文部科学省の公式通知を参考資料として持参すると理解を得やすくなります。
担任から管理職(校長・教頭)へ共有され、学校として対応を検討します。7つの要件を満たしているかどうかが検討され、必要に応じて校長先生との面談が設定されることもあります。
7つの要件を満たしていると判断されれば、校長が出席扱いを認定します。いつから出席扱いとするかが決定され、多くの場合、申請が認められた日以降の学習活動が対象になります。
学習を開始し、学習記録を定期的に学校へ報告します。報告の目安は、週1回程度のメール報告、月1〜2回の対面指導、学期末の成果物提出です。
学校提出用「学習報告書」の書き方と記載例
出席扱いの認定を得るためには、学校への定期的な「学習報告書」の提出が欠かせません。しかし、どのように書けばよいのか具体的に示されることは少なく、多くの保護者が悩むポイントです。
報告書に含めるべき5つの項目
| 項目 | 記載内容 |
|---|---|
| 1. 生徒名・学年 | フルネーム・在籍学年・在籍学校名 |
| 2. 学習日時 | レッスン実施日・開始時刻・終了時刻(例:3/15 10:00〜10:50) |
| 3. 学習内容 | 教科名・単元名・具体的な学習内容(例:算数・分数の足し算 教科書P.42〜45) |
| 4. 使用教材 | 教科書名・問題集名・ページ番号(学校の教育課程に沿っていることを示す) |
| 5. 講師所見 | 学習態度・理解度・次回の課題(例:集中して取り組めた。分数の通分に課題あり、次回復習予定) |
記載例(実際のイメージ)
学習報告書の記載例
| 生徒名 | ○○ ○○(小学5年生・○○市立○○小学校) |
| 学習日時 | 2026年3月15日(月)10:00〜10:50 |
| 学習内容 | 算数:分数のたし算・ひき算(教科書 第8章 P.102〜106) |
| 使用教材 | 東京書籍『新しい算数 5年』、配布プリント |
| 講師所見 | 通分の仕組みを図を使って説明したところ、よく理解できました。問題演習では8問中7問正解。次回は帯分数の計算に進む予定です。 |
出席扱いは内申点に影響する?
保護者の方が最も気になるのは、「出席扱いになったとして、高校受験の内申点にどう影響するのか」という点でしょう。
出席日数への影響
出席扱いが認められれば、欠席日数が減り、出席日数が増えます。これは内申書(調査書)に記載されるため、高校受験では有利に働きます。
特に、一部の高校では出席日数を受験資格の条件としている場合があり、出席扱い制度によって受験の選択肢が広がる可能性があります。
成績評価への影響
出席扱いになっても、成績(教科の評定)がそのまま反映されるとは限りません。
成績評価は原則として定期テストや課題の提出状況で決まりますが、令和5年のCOCOLOプランでは、学校外での学習成果を成績評価に反映することが推奨されています。
ただし、対応は学校ごとに異なるため、事前に学校に確認しておくことをおすすめします。
オンライン家庭教師が出席扱いに最適な理由
出席扱いの7つの要件を効率的に満たすために、オンライン家庭教師の活用は非常に有効な手段です。
学習方法の比較表
| 7つの要件 | オンライン家庭教師 | タブレット教材 | 動画教材 |
|---|---|---|---|
| ①学校との連携 | ◎ 報告書作成可 | ○ 学習記録あり | △ 記録が薄い |
| ②ICT活用 | ◎ | ◎ | ◎ |
| ③対面指導 | ◎ 毎回対面 | × なし | × なし |
| ④計画的プログラム | ◎ 個別カリキュラム | ○ 固定カリキュラム | △ 自己管理 |
| ⑤校長への報告 | ◎ 指導報告あり | ○ データ出力 | △ 手動記録 |
| ⑥学校外施設条件 | ◎ 自宅対応 | ◎ 自宅対応 | ◎ 自宅対応 |
| ⑦学習成果の適切性 | ◎ 教科書準拠可 | ○ 教科書準拠 | △ 範囲にばらつき |
上の表の通り、オンライン家庭教師は7つの要件のうち6つで最高評価です。その理由を詳しく見ていきましょう。
理由1:計画的な学習プログラムを講師が作成してくれる
オンライン家庭教師なら、お子さまの学力や理解度に合わせた学習計画を、プロの講師が一緒に作成してくれます。保護者が独力で計画を立てる必要がありません。(要件④に対応)
理由2:毎回のレッスンが「対面指導」になる
オンラインでのビデオ通話によるマンツーマン授業は、対面指導に該当します。タブレット教材や動画教材では満たせない要件③を自然にクリアできます。
理由3:学習記録が残しやすい
レッスンの記録や学習内容が明確に残るため、学校への報告がしやすくなります。(要件⑤に対応)
理由4:マンツーマンで子どものペースに合わせられる
不登校のお子さまは一人ひとり状況が異なります。集団学習ではなく、完全マンツーマンで寄り添えるオンライン家庭教師は、安心して学習を再開する第一歩として適しています。
まなぶてらすでの学習サポート
私たち「まなぶてらす」は、不登校のお子さまへの学習サポートに力を入れているオンライン家庭教師サービスです。
- 不登校サポートの経験が豊富な講師が多数在籍
- 主要5教科だけでなく、プログラミング・アート・そろばん・将棋など多彩なレッスンも受講可能
- 入会金・月謝なし。都度予約制で気軽に始められる
- 初回無料体験レッスンあり
「勉強」から始めるのが難しい場合は、お子さまが興味を持てる習い事レッスンからスタートすることもできます。オンラインでの「人とのつながり」が、学びへの意欲を取り戻すきっかけになることも少なくありません。
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出席扱い申請でよくある疑問と注意点
学校に断られたらどうする?
出席扱いの認定は校長の裁量に委ねられているため、残念ながら断られるケースもゼロではありません。
もし断られた場合は、以下を試みてください。
- 文部科学省の通知原文を改めて提示する
- 7つの要件を満たす具体的な計画書を改めて提出する
- 教育委員会に相談する
- 学校への報告頻度を増やすなど、学校側の負担を軽減する提案をする
焦らず、丁寧に対話を重ねることが大切です。
途中でやめることはできる?
もちろん可能です。お子さまの状態が変化した場合(登校再開、フリースクールへの通所開始など)は、柔軟に切り替えることができます。
出席扱いの日数はどうカウントされる?
基本的には、ICT学習を行った日が出席日数としてカウントされます。ただし、カウント方法の詳細は学校によって異なるため、事前に確認しておきましょう。
【体験談】まなぶてらすで出席扱いを実現した保護者の声
実際にまなぶてらすを活用して出席扱いの認定を受けたご家庭の声をご紹介します。
事例1:小5男子|イラストレッスンからスタート → 勉強へ移行 → 出席扱い認定
小3から不登校になった息子は、最初は勉強への拒否感が強く、机に向かうことすら難しい状態でした。まなぶてらすではまずアートのレッスンから始めたところ、「先生と話すのが楽しい」と言うようになり、徐々に算数や国語にも取り組めるように。
担任の先生にレッスンの学習報告書を毎月提出し、小5の2学期から出席扱いの認定をいただきました。息子は今も自宅で学び続けています。
事例2:中2女子|不登校 → オンライン学習で生活リズム回復 → 高校受験に成功
中1の秋から不登校になり、昼夜逆転の生活が続いていました。まなぶてらすで週3回の定期レッスンを始めたことで、「朝起きてレッスンを受ける」という生活リズムが戻り始めました。
学校に学習報告書を提出して出席扱いの認定を受けながら、中3の受験対策にも取り組み、志望校に合格。「オンラインだからこそ続けられた」と本人も振り返っています。
まとめ
不登校の出席扱い制度は、文部科学省が公式に認めた制度であり、自宅でのICT学習でも出席日数を確保できる可能性があります。
ポイントまとめ
- ネット出席制度の出席扱いは小学生・中学生が対象
- 認定には7つの要件をすべて満たす必要がある
- 申請は5つのステップで進める
- 最終判断は校長の裁量で行われる
- オンライン家庭教師を活用すると要件を満たしやすい
「学校に行けない=学びが止まる」ではありません。出席扱い制度を上手に活用しながら、お子さまに合った学びの形を見つけていきましょう。
もし、出席扱いに対応したオンライン学習をお探しなら、私たち「まなぶてらす」にぜひご相談ください。お子さまの状況に合わせた最適な学習プランをご提案いたします。
学校を休みがちでお悩みの方はこちらもご覧ください。▶不登校の出席扱い、何から動けばいい?一人で抱えているお母さんへ、実例から整理した進め方
よくある質問(FAQ)
Q. 不登校のネット出席制度とは何ですか?
A. 文部科学省の通知に基づき、不登校の児童生徒が自宅でICT等を活用して学習した場合、一定の要件を満たせば校長の判断で指導要録上「出席扱い」にできる制度です。対象は小学生・中学生(義務教育段階)です。
Q. 出席扱いに必要な7つの要件は何ですか?
A. ①保護者と学校の連携・協力関係、②ICT等を活用した学習活動、③定期的・継続的な対面指導、④計画的な学習プログラム、⑤校長が学習状況を把握していること、⑥学校外施設で指導を受けられない場合であること、⑦学習成果が教育課程に照らして適切であること、の7つです。
Q. 出席扱いは高校受験の内申点に影響しますか?
A. 出席扱いが認められれば欠席日数が減り、出席日数が増えるため、内申書上は有利に働きます。ただし、成績評価への反映は学校ごとに異なるため、事前に確認が必要です。
Q. オンライン家庭教師でも出席扱いの対象になりますか?
A. はい、オンライン家庭教師はICTを活用した学習活動に該当するため、出席扱いの対象になり得ます。学習計画の作成や学習記録の管理がしやすく、7つの要件を効率的に満たしやすいメリットがあります。
Q. 学校に出席扱いを断られた場合はどうすればよいですか?
A. 文部科学省の通知原文を改めて提示する、具体的な計画書を提出する、教育委員会に相談するなどの方法があります。焦らず、丁寧に対話を重ねることが大切です。
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参考文献
- 文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」
- 文部科学省「不登校児童生徒が自宅においてICT等を活用した学習活動を行った場合の指導要録上の出欠の取扱いについて」
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1422155.htm - 文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」(令和元年10月25日)
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1422155_00001.htm - 文部科学省「誰一人取り残されない学びの保証に向けた不登校対策(COCOLOプラン)」(令和5年3月31日)
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1397802_00005.htm - 文部科学省「令和5年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1302902.htm
この記事の著者
まなぶてらす編集部
「まなぶてらす」は、勉強も習い事もひとつの場所で学べるオンライン家庭教師サービスです。一人ひとりの「好き」や「得意」を伸ばし、お子さまの強みを育てることを大切にしています。学びに関する最新情報や、家庭学習に役立つ知識をお届けします。
この記事の監修者
さとしん先生(佐藤 信一)
教育心理学修士・不登校支援歴20年
国際基督教大学(ICU)大学院教育心理学修士課程修了。20年以上の英語指導経験に加え、20年にわたり不登校の子ども・保護者の相談支援に携わる。現在もフリースクール職員として現場でサポートを続けながら、約300人の不登校生とその保護者への相談・情報提供の実績を持つ。
