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習い事のそろばんに「意味ない」わけがない!効果とメリットを現役講師が解説

習い事のそろばんに「意味ない」わけがない!効果とメリットを現役講師が解説

昭和、平成、そして令和と、時代が進むにつれて多様化が進む子どもの習い事。

プログラミングやロボットなど、IT領域が絡む新しい習い事が登場する一方で、昭和の時代から存在しているのが「そろばん」です。

そろばんはすでに実生活での役割を電卓やスマートフォンに奪われてしまっていますが、習い事としては未だに残り続けています。

しかし、「実生活で役に立たない」などという理由から「習い事として学ぶ意味がない」とも言われているのも事実ですが、実際のところはどうなのでしょうか?

  • そろばんが習い事として「意味ない」と言われる理由
  • 現役講師が「そろばんは意味のある習い事」と断言できる理由
  • 令和の最新「オンラインそろばんレッスン」の詳細

そこでこの記事では、「習い事としてそろばんを学ぶ意味」というテーマについて、現役講師の視点でわかりやすく解説していきます。

まなぶてらすのそろばん

私たち「まなぶてらす」は2016年からオンライン習い事サービスを提供しています。専門的な知識と経験に基づいて、勉強に関する情報をわかりやすく解説します!

そろばんが習い事として「意味ない」と言われる理由は?

はじめに、そろばんが習い事として「意味がない」と言われる理由を、そろばん学習のデメリットとともに解説していきます。

意味がない理由
  • そろばんが実生活で不要になった
  • 習得まで相応の努力と時間が必要
  • そろばんの成果が未経験者にはイメージしにくい
  • そろばんは「昭和」的な古くさいイメージがある

以上の点について、順番にチェックしていきましょう。

そろばんが実生活で不要になった

現役の珠算講師としてそろばんを指導していても、「実生活で使う機会がない」と言われてしまったら、これには同意せざるを得ません。

スマートフォンなど携帯電話はもちろん、今やApple Watchをはじめとするスマートウォッチにも電卓が搭載されているため、そろばんを実生活で使う機会は皆無と言って良いでしょう。

そして、そろばんは「計算機」としての役割を担っていたことから、「電卓があるなら学ぶ意味はない」と思う方が多く、このように考える方がいても不思議ではありません。

このような背景から、習い事としてのそろばんも絶滅しかけていましたが、時代が進むにつれてそろばんの持つ学習効果が明らかになってきました。

今では、「子どもの脳を成長させる」「大人の認知機能を維持、向上させる」といった効果が「科学的エビデンス付き」で世に発信されるようになってきているため、

「実生活で使わない=学ぶ意味がない」

という方程式は、必ずしも成り立つわけではないと私たち珠算講師は考えています。

習得まで相応の努力と時間が必要

習い事としてそろばんを学習すると、「そろばん3級」といったように、級や段の取得を目指して努力をしていきます。

一般的に、そろばんの学習成果として社会的に意味を持つのが「そろばん3級」と言われており、3級以上は履歴書に書けるくらいの信用力を持っています。

一方、そろばんを小学生低学年から学び始めるとすると、そろばん3級を取得できるのは4年生〜6年生と、およそ3年〜5年程度かかるのも事実です。

したがって、そろばん学習を実りあるものとするには「相応の努力と時間」が求められますが、令和は「コスパ」「タイパ」を大切にする時代。

特に小学生低学年くらいまでは「幼児〜子ども教育の境界線」とも言われる、非常に教育的価値が高い時期なので、他の習い事に目が向いてしまうという事情もあるのでしょう。

現役講師の実体験

以上のように、そろばん学習には相応の時間がかかり、「コスパ、タイパが悪い」と言われることもあります。

しかし、子どもが学ぶ習い事で「履歴書に書けるほどの社会的信用を持つ」ようなものは、意外と多くありません。

それを3年〜5年という時間で身につけることができ、さらに算数や数学の試験の点数アップにも貢献できることを考えると、そろばんはむしろ「高コスパ、高タイパ」な習い事だと感じている保護者さまは非常に多いです。

そろばんの成果が未経験者にはイメージしにくい

そろばんを学習する成果として多くの方は「計算が早くなる」「高度な暗算ができるようになる」といったものを考えています。

もちろん、これらは成果の1つではありますが、全部ではありません。

そろばんの経験者視点に立つと、そろばんを習熟すると以下のような流れで「脳が成長」していきます。

成長の流れ
  1. スムーズに手を使って珠を動かせるようになる
  2. 頭の中でそろばんをイメージしながら「手だけを動かして」珠を動かせるようになる
  3. 頭の中のそろばんをイメージだけで自由自在に動かせるようになる
  4. 高度な暗算ができるようになる

ご覧のように、そろばんの中級者、上級者は「頭の中のそろばん」を動かせるようになります。

中級者程度だと頭の中のそろばんを「手を使って珠を動かす」のですが、上級者になるとイメージだけで頭の中のそろばんを動かせるようになります。

そして、最上級者になると極めて高度な暗算も一瞬で解くことができるようになるのです。

この「イメージする力」こそが、そろばんで培われる脳の成長であり、計算や暗算だけでなく、他の分野にも良い影響を与えることは言うまでもないでしょう。

しかし、以上のような成果、効果は、そろばんを実際に学んだ人にしかわからない、非常にわかりにくいものです。

こうしたことを背景に、そろばんを学習したことのない人たちが「そろばんを習い事で学ぶことは意味がない」と考えているのだと思います。

そろばんは「昭和」的な古くさいイメージがある

これは完全に固定観念の問題ですが、そろばんには「昭和」的なイメージが根付いており、「すでに過去のものになった」と考えている方が一定数存在しています。

そろばん全盛期だった昭和の時代には計算機としての役割を果たしていたので、このようなイメージを持たれても仕方ない部分はあります。

一方で、平成、そして令和の時代のそろばんは「教育ツール」としての役割を担っているため、このような固定観念は一刻も早く取り除く必要があるでしょう。

現役講師が「そろばんは意味のある習い事」と断言できる理由

まずはそろばんが「意味のない習い事」と言われる理由について扱いましたが、現在進行形で習い事としてのそろばんを子どもたちに指導している現役講師の目線に立つと、「意味のある習い事」であると断言できます。

意味がある理由
  • 脳そのものが成長する科学的証拠が存在するから
  • 子どもの習い事なのに「履歴書に書ける資格」が手に入るから
  • 入学試験や就職活動に役立つから

ここでは、その理由として上記の3点を中心に解説します。

脳そのものが成長する科学的証拠が存在するから

そろばんを学習することで「なんとなく頭が良くなる」「計算が早くなりそう」といった、漠然としたイメージを持っている方は非常に多いです。

しかし、現代のそろばん指導の最前線では、「脳そのものが成長する科学的証拠」がすでに登場しています。

ここでは、その一例である、公益財団法人全国珠算教育連盟が実施した研究結果を見てみましょう。

研究概要
  • そろばんを学んでいる35名の児童を対象
  • 珠算式暗算をしているときの脳波を測定
  • 高段者ほど「右脳」の脳波が活性化

本研究の概要は以上の通りですが、そろばんへの習熟度が高いほど「右脳の脳波が活性化」していることが明らかになりました。

右脳は「ひらめき」「想像力」に関する脳の領域としてされていて、一般的には「才能」「才覚」として、すなわち「持って生まれるもの」として扱われてきたものです。

しかし、本研究では「成長させられる」ことを示唆する結果を得ており、これは教育という点で見ると極めて大きな価値のあることだと言えるでしょう。

正直言って、この研究結果を見れば、誰もが「習い事のそろばんに意味はない」とは言えないのではないかと考えます。

子どもの習い事なのに「履歴書に書ける資格」が手に入るから

先述のように、そろばんは子どもの習い事の中では非常に珍しい「履歴書に書ける資格が手に入る」タイプの習い事です。

習い事の定番であるスイミングや各種スポーツでは、極めて優秀な成績を残さない限りは履歴書に書けるほどの実績を残すことは難しいはず。

逆に、英語や英会話は英検やTOEICなど、履歴書の定番とも言える資格、試験に直接関われるため、そろばんは「英語学習と同じジャンルの習い事」です。

「そろばんは昭和的な時代遅れのもの」という考え方ではなく、「キャリア育成に直接関わる大きな価値のある習い事」だと、私たち現場の人間は考えています。

入学試験や就職活動に役立つから

言うまでもなく、習い事のそろばんで身につけた計算力や暗算力は、中学入試、高校入試、そして大学入試と、各年代の入学試験に直接関わってきます。

筆者は中学生、高校生の数学も指導をしていますが、そろばんを小学生〜中学生に習い事として学んでいた子は、「とてつもない計算スピード」で問題を解いていきます。

包み隠さずに言えば、指導中に少し複雑な計算が出てきた時、指導する立場のこちらが電卓を使って答えを出そうとスマートフォンを取り出そうとする間に、すでに計算を終えていたこともありました。
 
呆気に取られるとはまさにこのことで、どちらが指導する立場なのか、わからなくなってしまうほどそろばん学習者の計算力は目を見張るものがあります。

また、入学試験だけでなく就職活動にも役立つことはあまり知られていません。

履歴書に記入できるのはもちろんのこと、今や大企業だけでなく中小企業の採用活動にも使われている「SPI」と呼ばれる適性検査において、暗算、速算スキルは大いに活躍するでしょう。

現役講師の実体験

筆者が就職活動をしていたとき、まさにSPIを受験しましたが、計算問題の試験内容の半分も解き終わらないまま、試験時間が終了しました。

解ききれないことが前提の試験であるためこれが普通なのですが、おそらくそろばん経験者であれば、時間内にすべて解ききることができると思います。

これは就職活動においてアドバンテージになることは明白です。

「そろばんを習う場所がない…」ことにお悩みなら「オンラインレッスン」がおすすめ!

まなぶてらすのホームページ画像
サービス名 まなぶてらす
運営企業 株式会社ドリームエデュケーション
サービス開始 2016年5月
授業時間 50分

ここまでのお話で、「習い事としてのそろばんには大いに意味がある」ことが理解できたと思います。

私たちはオンライン習い事サービス「まなぶてらす」にて、そろばんのマンツーマンオンラインレッスンを提供しています。

今の時代、そろばんは「習う場所がない」と言われていて、場所によっては周辺にそろばん教室がなかったり、評判の良い指導者がいなかったりすると、学習機会が思うように得られません。

その点、オンラインレッスンなら場所に関わらず、自分に合った先生からマンツーマンによる「オーダーメイド」という形で指導を受けられるので、「新時代のそろばん学習方法」だと言えるでしょう。

以下では、私たち「まなぶてらす」のなかでもイチオシのそろばんの先生をご紹介します。

くらもと先生:明るい笑顔で生徒を受け入れる先生

  • 明るい笑顔で初心者から上級者までやさしく指導
  • 集団塾教室長として500人以上の指導実績あり
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  • 10段保有、全国大会優勝経験あり
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まゆみ先生:日本珠算教師養成講座修了済みの凄腕の先生

  • 全学年対応
  • 全珠連珠算8段、暗算9段保有
  • 実力、経験ともに圧倒的なそろばんのプロフェッショナル

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そろばんを習う意味に関するよくある質問

この記事の最後に、「そろばんを習う意味」に関するよくある質問について、現役講師の視点で解説していきます。

そろばんが続くかどうか不安です。どんな子が伸びやすいですか?

そろばんは他の習い事ほどメジャーな存在ではないため、始める前に「続けることができるのか」「上達できるのか」といった点を心配する方が多いです。

結論から言えば、そろばんを始めてみないとわからないことが非常に多いため、まずは「とりあえずやってみる」ことが大切です。

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そろばんと公文だったらどっちの方が計算力が上がりますか?

そろばんと公文は「計算力向上」という点で比較対象に上がりやすいですが、現役講師の視点から見ると両者は本質的に異なるものです。

そろばんは「そろばん」というツールを通して「特殊な考え方」をするため、公文式で扱うような「学校の算数の考え方」はしません。

この特殊性こそがそろばんが「脳の開発」「極めて高い計算力の習得」という点に貢献しますが、逆に言えば公文式は「より一般的な数の捉え方を伸ばせる」とも言えるでしょう。

このテーマは意外と奥が深いため、より詳しく解説した以下の記事もご覧ください。

【そろばんvs公文】子どもにピッタリなのはどっち?指導のプロが特徴を比較
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そもそも、そろばんってどんな風に計算したり学ぶのですか?

そろばんは実際にやってみないとイメージが掴みにくいですよね。

以下の記事でそろばんの計算方法を「オンラインレッスン風」に解説しているので、ぜひチェックしてみてください。

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習い事としてのそろばん学習なら「まなぶてらす」にお任せください

習い事としてのそろばんは「意味がない」と思われていますが、決してそんなことはありません。

科学的見地からそろばん学習に対する知見が深まった今、そろばんは「最先端の教育ツール」だと言えるほど、優れた学習効果を見せてくれます。

私たちオンライン習い事サービス「まなぶてらす」では、そんなそろばんの習い事をオンラインレッスンにて、マンツーマンのオーダーメイドという形で提供しています。

興味を持っていただけたお客さまは、そろばんレッスンについてより詳しく解説したこちらのページや、「お問い合わせ」にてご相談いただけますと幸いです。