はじめまして!まなぶてらす講師 理科担当の「ひがしだ」です。
夏休みの宿題の中でも特に大変なのが「自由研究」。
今年はたくさんの生徒さんにお問い合わせいただき、ありがとうございました!
👦「何をやればいいのか・・・」
👧「どんな風にまとめたらいいのか・・・」
かなり親子で悩みますよね。かくゆう私も我が子(小学1年生)に取り組ませるのには苦労しています…(^^;
そんな中、あの「DNA」という難しくて目に見えないものをテーマに自由研究をしたいという生徒さんが!
そこで、身近な“あるもの”からDNAを取り出す実験を一緒に行いました。
実験したのは大学生でも、高校生でもなく、小学4年生!
しかもオンラインで、です。家にある材料で、本格的なDNAの実験ができます。
レッスンの残り物のバナナで娘も実験!エタノールを慎重に注いで、モヤモヤ浮いてきた!
この白いモヤモヤしたものがDNAです。#まなぶてらす #DNA
#自由研究#実験 pic.twitter.com/8GEN8n7jSE— ひがしだ@まなぶてらす (@HManatera) August 21, 2019
「え~!こんなすごいものが見られるの!?」
と簡単なのに驚ける実験ができます。
そんな今年の夏休みの自由研究の様子をお伝えします!
DNAってなに?どこにあるの?目に見える?
DNA(デオキシリボ核酸)は、細胞の中心の「核」に存在します。
いわゆる「生き物の性質や形態などを決める設計図」といわれており、「遺伝子」の本体となる物質です。
非常に細い糸状の物質で、普段は小さく小さく折りたたまれて、すごくコンパクトに核に収められています。
肉眼では見えないほど小さな細胞のさらに小さな核の中に入っているDNAは、取り出してもそのままでは見えません。
顕微鏡でも見えないほど小さいのです。
では、どうやったら目に見えるようになるのでしょうか?
DNAを取り出しやすい〇〇〇って?
DNAを見えるようにするには、たくさんの細胞からたくさんのDNAを取り出して集めることが大事です。
生物は皆DNAを持っていますので、極端に言えば何からDNAを取り出してもいいのです。
しかし、DNAを取り出す実験(DNA抽出)では、よくブロッコリーやレバー、玉ねぎなど身の回りにある食品がよく用いられます。中でも、子どもでも簡単に実験しやすいのが“バナナ”です。
DNAを取り出すには、細胞を壊さなければなりません。ブロッコリーや玉ねぎは細胞を壊すためにミキサーを使ったり(もしくはすり鉢で擦ったり)、レバーでは加熱処理したりと手間が多くなります。
その点バナナは柔らかいので、袋の中に入れて指でもむだけで細胞を簡単に壊すことができるのです。
DNA抽出の方法
必要なものとしては、
バナナ ポリ袋 ビーカー(透明なカップ) 食塩 ガーゼ(コーヒーフィルター)
台所用洗剤 ガラス棒(割りばし) エタノール ピペット(スポイト)
とほぼ家にあるものばかりです。
上で述べたように、バナナを袋の中でつぶしてから実験を始めます。
その後も簡単にいうと、食塩で作ったDNA抽出液にバナナを入れ、それをガーゼなどでろ過し、ろ液に洗剤を入れてしばらく放置してから、そっとエタノールを注いでいく、これだけです。
洗剤の効果でたくさんの細胞から出てきたDNAが、食塩やエタノールのおかげで目に見える形で出てきます。
この仕組みについては、少し理解するのは勉強が必要ですね。
あ!見えた!!
実験をするとエタノールを注ぐところなど注意点もあり、慎重に取り組まなくてはいけません。でも、頑張って注いでいくと、白いモヤモヤとした塊がスーッと現れて、「あ!見えた!!」「出てきた!」と感動します。これがDNAか~!と。
今回挑戦した生徒さんも、ちょっと失敗しちゃったかな?と焦った部分もあったのですが、画面の向こうで一生懸命取り組んでくれて、最後まで自分で実験を行うことが出来ましたし、ちゃんと白いモヤモヤが出てきて、とても嬉しそうでした。私も成功してホッとしました。
実験はライブ!実際にやってみることの大切さ
今回は、DNA抽出実験をご紹介しました。
実験の良さはやっぱり生でそれを見ること、感じること、体験すること!
机上の学習では伝わってこない感触がそこにはたくさんあります。今は動画で何でも見ることが可能ですが、触感やにおい、操作の難しさや持った時の重さなど、やって初めて分かることを大切にしてほしいと思います。
夏休みの自由研究はもうしばらくお休みではありますが、実験や観察をする機会は自由研究ではなくてもたくさんあるはずです。科学館やイベントで行われる実験教室に参加するのも良いでしょう!
釣りや虫取りも大きな体験です。生の体験から学ぶ機会も、ぜひたくさん作ってみてください。
いつでもお手伝いしますよ!