ピアノを演奏する上で、悩みの種になりがちなのが「左手」ではないでしょうか?
右利きの方が多いためどうしても左手はうまく動かせませんし、左手は伴奏を担当することが多いため、左手の練習をあまり面白く感じない方も多いと思います。
こうした事情から、多くの方は「左手が苦手だけどあんまり練習したくない」と考えているため、「左手をどこまで右手に近づけられるかで曲の完成度が左右される」のです。
- ピアノの左手の基礎知識
- 楽曲の完成度を高める左手の練習方法5選
- 左手の練習に効果的なオンラインピアノレッスンとは?
そこでこの記事では、左手に関する以上の点について、わかりやすく解説していきます。
現役のピアノ講師にも一部記事作成に協力してもらっているので、ぜひ今後の左手の練習に役立ててみてください。
- 出典:しほ先生
- 25年のキャリアを超える現役ミュージシャン
- 「面白がれる努力は伸びる」がモットー
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【初心者必見】ピアノの左手の基礎知識とは?
はじめに、ピアノの左手にまつわる基礎知識として、以下の3点について解説していきます。
- 「左手は伴奏」とは限らない
- 左手の指番号は「親指」から
- 左手の親指のホームポジションは「ラ」
それぞれの点について知っていきましょう!
左手が伴奏をするのはなぜ?
基本的にピアノの左手は低音域、伴奏を担当しますが、実はバロック時代(1600年ごろ〜1750年ごろ)までは「ポリフォニー」と呼ばれる、メロディーが重なり合う楽曲が主流でした。
バロック時代はバッハが活躍していましたが、この時代では右手、左手に関係なく、メロディーを奏でていたんですね。
そして、バロック時代の後に古典派が台頭し、より洗練された楽曲が生まれるようになります。
これに伴い、バロック音楽の複雑なメロディーではなく、左手で伴奏、右手でメロディーという現代の音楽に通じる形式が確立されたのです。
左手の指番号は「親指」から
ピアノを演奏する上で役に立つのが指番号。
左右のそれぞれの指に番号が振られていますが、「左右の親指から小指に向かって1~5」というように番号が振られています。
たとえば、左右の薬指は4、人差し指は2、といったイメージですね。
左手を右手と逆に考えてしまったり、あるいは左手を6〜10で振ってしまったりと、このようなミスをしないように気をつけましょう。
「指使い」に特化した教本がある
あまり知られていませんが、ピアノ教本の中には「指使い」に特化した教本があります。
代表的なものとして、上記画像の「大人のピアノ教則本 大人からはじめるハノンピアノ教本」があげられます。
「右手左手の各5本の指の形/幅のまま弾ける単純なパターン」を弾き続けることで、指使いの基本を体に刻み込むことを狙った教本で、非常に評価が高いです。
他にも、このような教本はたくさんあるので、自分に合った教法を使って「指使い」に特化した練習をしてみましょう。
「左手をどれだけ右手に近づけられるか」これがピアノの指使いで大切なことです。左右の演奏レベルに大きな差がある場合は、左手に特化した練習をしていきましょう。
楽曲の完成度を高める左手の練習方法4選
続いて、楽曲の完成度を高めるために効果的な、左手の練習方法を解説していきます。
- 工夫をして楽しみながら左手の動きを体に覚えさせる
- 曲のテンポを落としてゆっくり練習する
- 片手練習と通し練習を分けて行う
- 普段から左手を使う
以上5つの練習方法について、順番に知っていきましょう。
アーティキュレーションを取り入れて左手の動きを体に覚えさせる
ピアノの左手の練習をする場合、多くの方は左手を使って「ドレミファソラシド」の音階を弾く反復練習をするはずです。
このような練習方法で左手の動きを体に覚えさせることは効果は期待できるものの、退屈ですし効率が良くないため、「アーティキュレーション」を取り入れながら反復練習をすることが効果的です。
アーティキュレーションとは、音のつながりや切り方のこと。
ただドレミファソラシドを左手で弾くのではなく、アーティキュレーションを意識しながら弾くことで、楽しみながら練習ができますし、左手の表現力の基礎も鍛えられます。
取り入れるべきアーティキュレーションは以下の通りです。
練習の工夫 | |
---|---|
スタッカート | 音を短く切りながら演奏 |
テヌート | 音を長くつなぐように演奏 |
レガート | 音を滑らかにつなぐように演奏 |
この3つのアーティキュレーションは、実際の楽曲の中でも非常によく使われるため、ぜひ左手の基礎練習に取り入れてみてくださいね。
曲のテンポを落としてゆっくり練習する
大半の楽曲は右手がメロディなので、右手のメロディに合わせたテンポで左手も練習をしてしまうものです。
しかし、左右の演奏レベルがアンバランスな場合、右手のテンポに左手がついていけないことは当然のこと。
したがって、曲のテンポを落としてゆっくりと、落ち着いて練習をすることが効果的です。
練習の流れは以下の通りです。
- 練習楽曲のテンポを確認する
- メトロノームを使ってテンポを遅く設定する
- メトロノームに合わせてゆっくりと練習する
- 元々の楽曲のテンポに近づけていく
- 元々の楽曲のテンポで反復練習する
よく質問にあがるのが「どのくらいテンポを落とすべきなのか」ということですが、おおよそ「半分程度」からスタートすると良いでしょう。
たとえば、「♩=120」 の曲なら「♩=60」程度から始め、80、100、120といったように少しずつ元のテンポに近づけていきましょう。
片手練習と通し練習を分けて行う
片手練習と通し練習を分けて行うことで、左右の手のレベルを近づけた上で楽曲の完成度を高めていけます。
基本的な流れは片手練習で左手の完成度を高めた後、通し練習で両手の演奏レベルを上げていきます。
その中で大切になるのは「通し練習のやり方」です。
左手の片手練習を終えて弾けるようになったと感じても、いざ右手と同時に弾くことで「片手の練習とは難易度が全然違う」ことに気がつきます。
したがって、片手練習をしても左右同時に通し練習をするのが難しい場合は、「左手の演奏量を少しずつ上げていく」形を取りましょう。
たとえば、「小節のはじめだけを左手で弾いてみる」ことで、「右手と同時に弾く」という動きに脳を少しずつ慣らすことができます。
その後、少しずつ左手の演奏量を増やしていけば、自然と左手の動きがスムーズになってきますよ。
普段から左手を使う
右利きが多いのは日本だけでなく、世界中で見られる傾向です。
近年、この理由が解明されつつあり、「遺伝子レベルで利き手が決められる可能性がある」ことが明らかになりつつあります。
出典:右利きか左利きかは胎児になる前の「胚」の段階で決まるかもしれない
つまり、右利きであることはDNAレベルで決められていて、だからこそ左手を右手レベルで動かすことは非常に難しいのです。
したがって、ピアノを弾いている間だけでなく、普段から左手を使い込むことで「脳レベルで左手トレーニングをする」ことが効果的です。
- 左手でスマホを使う
- 左手で歯を磨く
- 左手でご飯を食べる
代表的なものは以上になりますが、実生活に支障が出ない範囲で左手を使い込んで、左半身をつかさどる「右脳」を鍛えていきましょう。
左手がなかなか上達しないなら「オンラインピアノレッスン」がおすすめ!
サービス名 | まなぶてらす |
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運営企業 | 株式会社ドリームエデュケーション |
サービス開始 | 2016年5月 |
授業時間 | 50分 |
この記事で紹介した情報を参考に左手の練習を進めていくことで、左手がこれまでよりもスムーズに動くようになれば良いですが、人によってはなかなか上達しないこともあります。
先述のように、右利きであることは遺伝子レベルで決められているため、闇雲に独学で練習するだけでは左手の習熟度が上がらないこともあるはずです。
ですが、左手の練習のためだけにピアノ教室に通うのは少しハードルが高いのも事実…
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- 指導だけでなく演奏活動も行っている
- 早くからオンライン指導を取り入れた経験あり
- 「楽しむ」ことを何よりも大切にする先生