そろばん学習が子どもの成長に役立つことは少しずつ周知されてきているため、「子どもに早いうちからそろばんを習わせたい」という保護者の方は多いはずです。
一方で、下記のような不安、疑問が生じるのもまた事実。
- いつ頃から習い始めるのがベストなのか
- 習うのが遅いと効果が出ないのか
- 一般的にはいつ頃から習い始めるものなのか
せっかくそろばんを習うのですから、出来るだけ子どものためになるような経験を積ませてあげたいですよね。
そこでこの記事では、「そろばんを習うタイミング」について、現役のオンライン家庭教師目線でわかりやすく解説していきます。
私たち「まなぶてらす」は2016年からオンライン家庭教師サービスを提供しています。専門的な知識と経験に基づいて、勉強に関する情報をわかりやすく解説します!
結論:そろばんを始めるタイミングは人それぞれ!無理にやらせるのはNG
まずは大切な結論からですが、そろばん学習を始めるタイミングは人それぞれであり、「これが正解!」と言えるものはありません。
そろばんだけでなく、何かを学ぶことの本質は「自ら進んで取り組む積極性」なので、本人が嫌がっているのに「将来のため」という親の目線1つで強制するのは逆効果になる可能性もあります。
したがって、子ども自身が大きな抵抗感なく、楽しさを持って取り組めるような頃合いをじっくり待って、「そろそろかな」といったタイミングで始めさせるのが理想です。
そろばんに興味関心を持つよう導くのが効果的!
そろばんや学ぶことに対して子どもが自然と興味を持ってくれれば良いですが、現実はそう上手くいかないものです。
やはり、子どもがそろばんに興味関心を持ってくれるよう、何らかの形で親の手で導いてあげるのが効果的であり、大切なポイントだと言えます。
「子ども向けそろばん」から始めてみよう
そこでおすすめしたいのが、「子ども向けそろばん」を使用して、少しずつ数の概念やそろばんそのものに関心を持ってもらう方法!
参考として、そろばん業界では知らない人はいない「トモエそろばん」の幼児用そろばんを紹介します。
【パッチーそろばん】
- 必要最小限の珠を配置した「超入門用」
- 子どもの手でも簡単に弾けるやさしいサイズ感
- 球を3色にわけることで指導、理解のしやすさを実現
こちらのパッチーそろばんは、幼児でも簡単に扱える「超入門用」のそろばんです!
珠を緑、黄、赤の信号カラーの3色に分けることで、「一の位の赤色を〇〇して」といった指示の出し方が可能に。
子どもも色で指示されれば、スムーズに理解し、行動に移すことができますよね。
また、珠の大きさが特大サイズで、幼児の手でもしっかり掴んで弾くことができます。
あらゆる点で幼児、子どものことを考え抜いているので、そろばん入門に打ってつけです!
【100玉そろばん】
- ポップな見た目で子どもウケ良好
- 工夫次第で四則演算の練習ができる
- 色を活用して数の概念を理解できる
珠が大きく、ポップな見た目が可愛らしいそろばんが、こちらの「100玉そろばん」です。
2色の珠がとても鮮やかで綺麗ですし、木製なので子どもの手にも馴染みやすいのがポイント。
まだ数の概念が醸成されていない幼児でも、珠の数や色で「数字の置き換え」ができるので、楽しく、無理なく数字を扱う練習ができます。
一般的には「6歳〜9歳」でそろばん学習を始める
そろばんをいつから習い始めるべきか、悩んでいる方は「一般的にはいつ頃から学び始めるのか」について知りたいと思います。
結論から言えば、「6歳〜9歳」で学習をスタートするケースが最もポピュラー。
この年代は「小学校の勉強が始まるor本格化する」タイミングであり、親、子、ともに勉強、学習への関心が高まるタイミングです。
そろばん学習が「学ぶこと」への大きなきっかけになる
よく言われるのが、「そろばんをやると頭が良くなる」というものですが、これは「頭が良くなる」の定義によります。
頭が良くなることが「脳が成長する」ということなら、これはYesです。そろばん学習が右脳を成長させることは、科学的に証明されています。
一方で、「成績が良くなる」ということなら、これは必ずしもYesとは言えません。もし、100%成績が良くなるなら、学校の授業に取り入れられているはずです。
しかし、そろばんには「成績が良くなる」という目に見える以外の効果として、「学ぶことへのきっかけづくり」が存在します。
代表的なものを以下にまとめました。
- できるようになるまで粘り強く取り組む
- コツコツと練習を積み重ねていく
- 挫折と成功を繰り返して成長していく
そろばんは一朝一夕で身に付くものではなく、上達するためには地道な反復練習が求められます。
また、検定に挑戦するも不合格となるような、子ども時代はなかなかできない挫折を経験することも可能。
こういったことを繰り返し、少しずつ、ですが着実に実力をつけていく過程そのものが、学校の勉強や成績を向上させていくきっかけになるのです。
したがって、そろばんで養う算数力、数学力が直接的に成績を上げてくれるかは保証できませんが、間接的に養える「生きる力」をきっかけにして、飛躍的な成長を遂げる可能性は極めて高いと言えます。
そろばんを早いうちから学び始めるメリットとデメリット
ここからは、そろばん学習を早いうちから始めるメリットとデメリットについて解説していきます。
どんなメリットがあり、デメリットがあるのかを正確に把握しておくことで、効果を最大まで高め、失敗を出来るだけ回避することが可能になるので、気になる点を中心にチェックしてみてください!
メリット
まずはメリットからですが、下記の点を取り上げます。
- 想像力や発想力に関わる右脳を早いうちから鍛えられる
- 算数の授業に抵抗なくついていける
- 集中力や忍耐力など「生きる力」が身につく
なお、今回取り上げるのは「早いうちから学び始めるメリット」です。
そろばん学習そのもののメリットは下記の記事で取り上げているので、気になる方はこちらも参考にしてみてください。
想像力や発想力に関わる右脳を早いうちから鍛えられる
そろばん学習を早期から始める最も大きな魅力は、「右脳」を鍛えられる点です。
左脳、右脳は役割が大きく異なりますが、左脳が得意とするのは「話す、書く、計算する」といったもの。つまり、学校の勉強では左脳の成長を促しているということなんですね。
一方で、右脳は想像力や発想力に関わり、こちらは学校における成長は限定的。一応、図工や音楽など、芸術方面の授業はありますが、左脳教育に比べて不十分であることは誰の目にも明らかです。
そこで活躍するのがそろばん学習!
そろばん学習は右脳を育てることが科学的に証明されており、参考として全国珠算教育連盟学術顧問の河野貴美子博士の「珠算式暗算による脳波変化の実験」の概要を下記にまとめてみました。
- 初級、中級、上級レベルの児童が対象
- 被験者の暗算時の脳波を測定
- 高段者ほど「右脳」の脳波が活性化されていた
こちらの実験では、そろばんの実力別に子どもたちをわけ、暗算時の脳波を測定することで脳の働きを評価しています。
そして、習熟度が高いほど「右脳」の脳波が活性化されていることがわかり、これはそろばん学習が右脳を成長させていることを示唆しています。
したがって、早い段階からそろばん学習をスタートさせ、できるだけ早いタイミングでそろばんの習熟度が高まれば、その分だけ想像力、発想力を磨く時間が得られると言えるでしょう。
算数の授業が楽しくなり得意科目になる
算数や数学は「苦手科目の代名詞」的存在ですが、これは統計調査からも明らかになっていることです。
勉強に関するアンケート調査は国、企業、いずれも定期的に行われていますが、あらゆる調査で「算数、数学が嫌い」と答える子が圧倒的No.1に輝いています。
一方で、非常に興味深いのが、「算数、数学が好き」と答える子も圧倒的No.1だということ。
つまり、算数、数学は「好き、嫌いの二極化」傾向にあるのです。その理由を下記にまとめました。
- 一度つまづいたらドミノ倒し式で倒れていく科目だから
- 反復練習が求められる科目だから
- 考える力が必要な科目だから
たくさんの理由があると思いますが、主なものはこのようになるでしょう。特に「積み重ね型の科目」である点は見逃せません。
つまり、一度嫌いになってしまったら好きになることはなく、ずっと苦手のままになってしまう可能性が高いです。
だからこそ、早期からそろばん学習をスタートしておき、小学校の早い段階から数の扱いや算数に慣れておくことが大切!
学校の授業に抵抗なくついていくことができれば、自然と算数が好きになり、数学も好きになり、これからの時代に求められるSTEAM教育に難なく順応できるようになるはずです。
集中力や忍耐力など「生きる力」が身につく
早い段階からそろばん学習を始めていると、長い人生を生きていく上で必要不可欠な集中力や忍耐力など「生きる力」を身につけるきっかけになります。
その理由は下記の通り。
- 頭と手を絶えずフル稼働させるので集中力が身につく
- トライ&エラーの繰り返しで忍耐力が身につく
- 検定に落ちる、合格することで挫折と成功体験を積める
そろばんは長時間にわたり、頭と手をフル稼働させながらトライ&エラーを繰り返すので、集中力と忍耐力を身につけるのに打ってつけです。
また、実力を身につけいざ検定試験を受験し、不合格となることもありますし、合格することもあります。
このような失敗、成功の体験を早いうちから積めるのはとても有意義なことですよね。
デメリット
続いて、そろばん学習を早期から始めるデメリットについて解説していきます。
- 大きな挫折を経験し勉強そのものが嫌いになるリスクがある
- そろばんの考え方と算数の考え方にギャップを感じる
- 学習環境が少なく質の高い指導が受けられない可能性がある
デメリットというよりは注意点といった方が適切かもしれませんが、順番にチェックしていきましょう。
大きな挫折を経験し勉強そのものが嫌いになるリスクがある
そろばんは慣れてしまえば機械的に珠を動かし、計算ができるようになりますが、「慣れるまで」がとても大変であることはあまり知られていません。
また、慣れた後に実力が身についていき、検定試験に挑戦するも不合格になってしまうことも当然あります。
こういったストレスや挫折経験が子どもにネガティブな影響を与え、そろばんだけでなく「勉強そのもの」が嫌いになってしまうリスクがあるので注意が必要です。
下記の点に注意してあげることが大切ですよ。
- 褒める姿勢を基本的なスタンスにする
- 焦らず、子どものペースを大切にする
- 結果よりも過程を認めてあげる
「子どもファースト」の視点に立って、寄り添う姿勢を忘れないでくださいね。
そろばんの考え方と算数の考え方にギャップを感じる
「そろばんができれば算数は簡単」といったイメージがすっかり定着していますが、これは半分正解で、半分誤りであることはあまり知られていません。
そもそも、そろばんの考え方と算数の考え方には、大きなギャップが存在します。詳細を下記の表にまとめました。
そろばんと算数の違い | |
---|---|
そろばん | ・珠の動きを脳内で再現する →計算ではなく「画像処理」 |
算数 | ・数の概念を使って計算をする →純粋な「数の処理」 |
出典:筆算とそろばんの計算はどう違うのか? – 川西珠算学院
上記のように、そろばんは数字という答えを導くために脳内で「数字ではなく画像(イメージ)」を使います。
つまり、脳内で「そろばんを弾く」という動作を再現させ、そこから答えを導くということです。画像というよりは「動画」といった方がわかりやすいでしょうか?
対して、算数は最初から最後まで「数の概念」に頼るため、この点に大きな隔たりがあるのです。
したがって、「学校の授業とそろばんのやり方が全然違う」といった子どもからの悩み相談は、特にそろばんの習熟が高い子ほど、発生する可能性は高まります。
理解がない先生の場合は、「学校で教わったやり方でないと不正解」になる可能性もあるため、この点は大きな注意点として必ず覚えておいてください。
学習環境が少なく質の高い指導が受けられない可能性がある
今の日本では、残念ながら「そろばん教室」はほとんど姿を消しており、気軽にそろばん学習ができる場所を見つけるのはとても難しいです。
もし周りにあったとしても、学習塾のように選択肢が豊富にあるわけでもないため、質の高い指導が受けられない可能性もありますよね。
かといって、保護者が指導するのもハードルが高く、専門的な指導を行わないとすぐに挫折をするきっかけにもなってしまいます。
そこでおすすめしたいのが「そろばんのオンライン指導」です。詳細を次の章でチェックしていきましょう!
そろばん学習はマンツーマンでプロの指導を受けるのが正解!
ここまでのお話で、そろばん学習のメリットとデメリットを解説してきましたが、両者を正確に把握した上でそろばん学習を進めるのは、なかなか難しいのが現実です。
もし周囲にそろばん教室、塾があったとしても、指導スタイルは集団授業が基本。子どもにとってそろばんは慣れるまでとても根気のいるものなので、「マンツーマンでプロの指導を受ける」ことをおすすめします。
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サービス名 | まなぶてらす |
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運営企業 | 株式会社ドリームエデュケーション |
サービス開始 | 2016年5月 |
授業時間 | 50分 |
授業料 | 1,600円〜 |
私たち「まなぶてらす」はオンライン教育が普及する以前の2016年からオンライン家庭教師サービスを提供している、「オンライン教育の老舗」です。
5教科の指導はもちろんのこと、そろばんやプログラミングなど、習い事の指導も提供しており、毎日世界中の先生と生徒さんがつながっています。
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そろばんのマンツーマンレッスンを受けるメリットは下記の通り。
- 1対1でこそ気がつけるミスを指導できる
- その子に合った指導ができる
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プロによる指導を受けることはとても大切なので、私たちのそろばんレッスンが気になる方はこちらのページも参考にしてみてください!
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まとめ
そろばん学習をいつからスタートするのか、その答えはケースバイケースです。
もちろん、早いうちから始めればその分だけアドバンテージは得やすくなりますが、無理をしてやらせるのは大きなリスクがあります。
基本的には子どもの意思を尊重しつつ、幼児、子ども向けのそろばんを少しずつ触らせて興味を持たせるなど、工夫を凝らしてみると良いでしょう。
また、早期からのそろばん学習によるメリットとデメリットについても正確に理解した上で、プロによる指導のもと、そろばん学習をスタートさせましょう!