こんにちは。まなぶてらすで中高生対象に「自習コンサル」しています、みなみです。
勉強をしていると覚えること、暗記すること、山のようにありますよね。皆さんはふだん、どうやって覚えていますか?見る?書く?声に出してみる?
よく生徒さんから「僕は暗記が苦手なんです」と言われます。
今回はそんな方へ、知っているとタメになる記憶のメカニズムのお話です。
前置き:エビングハウスの忘却曲線
この前置きでは難しい言葉が出たりします。飛ばしてOK。リンク先も難しい話やすべて英語だったりなので、興味のある方だけ読んでくださいね。
百数十年前、エビングハウスというドイツの心理学者が「記憶の忘却曲線(ぼうきゃくきょくせん)」という研究結果を発表しました。無意味な順番の音節を暗記させ、思い出すのにどれくらい時間がかかったかを調べたものです。(正確には「どれくらい時間を節約できたか」を調べました)※Wikipedia「忘却曲線」
そこから分かったことは、「覚えた次の瞬間から、たった一日経つまでの間に急激に物事を忘れていく」こと。ただ、この実験って無意味な記号を覚えさせてるので、「人の名前」とか「だれかの誕生日」になると、ちょっと結果はちがったかもしれません。
これを勉強に役立てるためには?とカナダのウオータール大学がもっと詳しく研究し、こちらのサイト(大変分かりやすく書かれてあります)でポイントがまとめられています。※ウォータール大学の研究結果はこちら(英語)
脳は超きれい好き!いらない情報はすぐ処分
前置き終わりです!
私達の脳は、普段の生活の中で無意識に大量の情報をゲットしてます。歩道で隣に歩いていた人の会話とか、電車で前に座っていた人の服の色…ありとあらゆる物事を。しかし、そんな細かい情報までため込続けたら、あっという間に人の記憶の引き出しはパンクしちゃいますよね。
なので、せっせと脳はいらない情報を捨てて、常に記憶に最適な環境を作ろうとしているようです。
例えるなら…脳って「いらない情報」は早めに目を付けて、いつも町内のゴミ収集場所にもっているお母さんみたいな…。完全に思い出せないというのは「もうゴミ処理車が着て完全に捨て去った後」で、奇跡的に思い出せたときは「よかったあ、ゴミ処理車来てなかった~ゴソゴソ・・・セーフ!」(?)
そして、残念ながら、勉強の大事なポイントも、脳が大事でないと判断すれば「あっこれいーらねわ、すーてよ」って勝手に捨てちゃうんですね。
脳の忘却のしくみから考える「ものごとを覚えるコツ」
となると早く暗記をするコツは、脳が大事な情報を捨ててしまう前に
・いかに早いタイミングで
・何回もおさらいするか
が大事になります。これは大事な情報だよ!と脳に教え込むような感じです。
具体的にいつだったら??
例えば授業で受けたものを思い出そうと思うと、
・授業が終わった後
・学校から帰った後
・夜寝る前に
と、一日のうち何回かにわけると効果はしっかりでてきます。もちろん1回でもすれば、効果はでるでしょう。
完全に覚えた!と感じても、油断してはいけません。「その次の瞬間から」忘れ始めていきます。
記憶が完全に乾かないうちに、もう一層、さらにもう一層、短時間で塗り固めていくのです。すると不思議なことに、忘れるスピードが少しずつ遅くなります。そして、また三日後、一週間後と塗り固めていけば、脳はだんだん「これは覚えとかないといけない情報だ!」と大事な引出しにいれておくようになります。
一日10個覚えよう!と決めたなら
もし一日10個英語の単語を覚えよう!と決めたら、かならず、前の日にやった10個覚えたか確認しましょう。
👇の図のように覚えて、自分でテストしていくと効果的です。
単語の暗記でのポイントは「10個の単語を眺める」ことではなく、「10個の単語を見なくても出るようになる」つまり「テストでも答えられる」レベルに上げること。いつテストされてもいいようにと緊張感をもって単語帳を使うと、覚えるスピードが格段にあがります!(^^)!
また、10個の単語に30分×1セットで覚えるよりも、1日の間に10分×3セットで覚えるように組み替えるという手もあります。
まとめ:脳が大事な引出しにちゃんと入れてくれるようにしよう!
ポイントは、「短期間のうちに」「繰り返し」覚える事。そうすれば長期の記憶に繋がります。テスト前に一夜漬けするよりも、はるかに少ないパワーで覚えられます。せっかくの覚えている時間をムダにしないためにも、早足になりすぎず着実に記憶を固めていきましょう。
「やってもやっても覚えられない~」という問題は、例えば、その勉強が苦手で嫌いで授業が意味が分からないほど、脳にとっては「無意味な情報→捨てるべき情報」となり勝手にどんどん捨てていて、脳があなたを不快させる情報から守ってくれているだけかもしれません・・・なんてことでしょう!(*_*)
まずは↑のコツを掴むことです。必ず覚えられるようになりますよ!(^^)/
講師:みなみ
現在カナダ・バンクーバーに在住。
山口県周南市出身。
中学校では授業を聞いてれば点が取れる子。が、高校に入学後、授業が分からなくなり、勉強のやり方も分からず、あっという間に成績が落ちる。偏差値40台なのに、先輩の影響を受け「早稲田大学にどうしても行きたい‼」と豪語し、受験するも見事に散る。
兵庫県西宮市で代々木ゼミナールに通いながら浪人生活を送り、一浪の末、憧れの早稲田大学に入学。2011年卒業後は、自然ある暮らしに憧れ、長野県佐久地方へ。 ある時、副業で始めたはずの家庭教師での生徒が徐々に増え、人数がパンクし、あわてて場所を借りる。その後、それが補習塾「みなみじゅく」となる。生徒には「やること」を決めさせて、必要な所でフォローをする自学自習スタイル。2018年3月に塾を閉業。その月、カナダ・バンクーバーでワーキングホリデーへ。
~「自習コンサル」希望者募集中です ♪初回無料♪ お気軽にお問い合わせください~